徐々に寒くなってきて、鍋料理など温かいものが嬉しい季節になってきました。
よく行くお店のお魚売り場では最近、鍋にもよく合う真鱈や、ぶり大根やぶりしゃぶの鰤(ぶり)などが旬のおすすめとして並びはじめています。
筆者の地元、新潟県の上越地区では、鱈といえば助宗だら(スケソウダラ)でしたが、現在暮らしている東京では、真鱈のほうが一般的ですね。
あっさりとしていて味は淡泊ですが、新鮮な真鱈はプリっとした白身がとても美味しい。
もちろん鍋にも良いですが、新米がおいしいこの季節、白ごはんに合うおかずとして、真鱈を油淋魚にしてみました。
「油淋」というと、油淋鶏(ゆーりんちー)が有名ですが、その意味は、「油をかけながら揚げる」という調理技法のこと。
その鶏を魚(真鱈)に変えてフライパンで揚げ焼きにして作ってみました。
ねぎと生姜に、醤油、酢、ごま油を加えたソースをかけていただきます。
淡泊であっさりとした真鱈は、油で調理をすると味にボリュームが出て、ご飯にもぴったりのおかずになります。
材料はこちらです。
■真鱈 4切(400g)
・A 醤油 大さじ1
・A 清酒 大さじ1
・A おろししょうが 小さじ1
■卵 1個
■片栗粉 大さじ6
<油淋だれ>
■ねぎみじん切り 1/3本分(35g)
■しょうがみじん切り 大さじ2
■しょうゆ 大さじ2
■純米酢 大さじ1
■砂糖 小さじ2
■ごま油 大さじ2
まずは真鱈の下味つけ。
ちょっと大き目のひと口大にカット。火が通ると身がふわふわになるので、ちょっと大き目でも食べやすい。
ここに醤油、酒、しょうがのすりおろし(材料のA)を加えてやさしくもみこむ。
真鱈の身は身割れしやすいので、ちょっと気をつけながら。
中華料理の技法のひとつに、「チャン」というのがあります。
水分の調味料を手で素材にもみこみ、その素材にしっかりと吸わせる方法で、漬けこみに時間をかけなくても、「チャン」すると、こんな風に水分が見えなくなくなります。
揚げたてをいただきたいので、ここで油淋だれを先に。
ねぎと生姜をみじん切り。
しょうゆ、酢、砂糖、ごま油を加えて混ぜ混ぜ。混ぜるだけでパパパと出来上がり。
油淋鶏やほかのお魚にも使えます。
さて、真鱈に戻って。
真鱈はまずから揚げにするのですが、衣づけ。下味をつけたところに溶き卵をからめます。
卵なしで粉づけしても良いのですが、卵のうま味も加わったほうが、より味に深みが出そうなので。
卵を全体にからめてから、片栗粉を加えて混ぜ込み。
片栗粉は2回に分けて混ぜると、混ぜやすい。
はじめに半量。いったん全体に混ぜて、さらに残りを。
カリカリっとした仕上がりにこだわるならば、先に半量を混ぜたあとは、1切れずつに片栗粉をまぶしながらがより良いです。
フライパンに浅めに油を入れて熱し、揚げる。
お皿に水菜を敷いて、盛り付け。
揚げたてに油淋ソースをかけて。
ご飯にもぴったり。オンザライスで!
衣はカリッと、中はふわふわ。真鱈の淡泊な味に、揚げた衣とねぎと生姜のコクのあるたれで、ご飯がどんどん進むおかずになりました。